代表相談員の中川です。
当相談室を始めたきっかけをお話しさせていただきます。
私が不動産会社で勤務していた頃、当時担当してた売買案件で任意売却を取り扱ったときのお話です。
きっかけは、ある債権回収会社からのご依頼でした。
「売主(債務者)が事業の失敗で住宅ローンの支払いが不能となり任意売却を希望しておりますので弊社で売却をお願いできませんでしょうか?」という内容の案件でした。
早速、売主様とアポイントをとり、面談をおこない任意売却開始の手続きをおこないました。
当該物件は築9年で比較的新しい物件でしたので、販売開始後に買い手もすぐつき早期契約となることが出来ました。不動産売買契約も無事に締結でき、売主様の引っ越しの準備について段取りをしている最中、突然売主様と連絡が取れなくなりました。
初めはお忙しいのかと思い何度か連絡を取ってみたものの折り返しのご連絡も全くありませんでした。何かあったのかと心配になりご自宅へも伺いましたが留守のようでした。そこでポストへ置手紙をおこない数日連絡を待っていたところ売主の母親と名乗る方から会社へご連絡がありました。
「置手紙を見てご連絡を致しました。お話ししたいことがあるので一度お会いできませんか?」との事。
翌日、早速母親と面会しお話を聞いたところ、「先日、息子が自殺しました・・」と肩を震わせ涙ながらに話しておられました。
先週まで売買契約でご本人と直接、会っていたのでこちらも信じられない思いでした。最後にお会いした時もいつもと変わらない様子でしたので全く予期できませんでした。母親も同じことをおっしゃっておられました。「きっと親にも話せない悩みがたくさんあっただろう・・親だから話せなかったんだろうか?」そんなお話をしておられました。
私自身も任意売却における売却の知識はあったものの、売主様との信頼関係を築き、状況についてしっかりとお話を聞き、コンサルティングし、将来についての方向性についてアドバイス出来なかったことに対する後悔の思いが今も尚、根強く残っております。
そんな思いから当相談室を始めました。
当相談室では任意売却はもちろんのこと、相談してくださった方の心理的不安に配慮し、少しでも安心して話してもらえるような接し方や社内環境作りを何よりも大切にしています。
『何から話せばいいかわからない』と思っておられる方も、気にせずお電話ください。私たち相談員がゆっくり、ひとつひとつ丁寧にお聞きいたします。
今までのこと、今不安に思っていること、今後の希望など、あなたがお話できる範囲でかまいません。
まずは、そこから始めていきましょう。
あなたが、一日も早く不安な日々から解放される日を願って。